▶ 川崎臨海部の企業の一部を紹介④

東亜石油株式会社

東亜石油は、川崎臨海部に製油所と発電所を運営する出光興産グループのエネルギー会社です。令和6(2024)年で創業100周年を迎えた、川崎市と同じ長さの歴史がある会社です。

製油所では、産油国から運ばれてきた原油を蒸留装置によりガソリンや灯油、軽油、重質油に分離します。※沸点の差を利用して分離することを「蒸留」といいます。

蒸留により得られた重質油は、分解装置で付加価値の高いガソリンや灯油、軽油などの石油製品に分解します。

東亜石油 夜景

分解装置

東亜石油には、世界で初めて商業運転を開始した装置であり、今も日本唯一の「重質油熱分解装置(フレキシコーカー)」があります。この装置を「流動接触分解装置(FCC)」と組み合わせることで、ガソリン、灯油、軽油といった価値の高い製品を他の製油所よりも多く製造することができます。

国内には川崎市にしかない重質油分解装置
流動接触分解装置

発電所

重質油を分解するプロセスで発生する副生ガスや残渣油を有効活用して発電を行っています。製油所は発電所に発電用の燃料を供給し、発電所は製油所に電気や蒸気を供給することで、高いエネルギー効率と資源の有効利用ができる一体運営を行っています。

水江発電所

見学者の受け入れ

東亜石油は、社会・環境と調和し、さらに地域社会との共生を図りながら企業活動を行っていくことが必要と考えています。そこで、川崎市民をはじめ、全国からの見学者を受け入れを行っています。また川崎市が、市内の高校生を対象に実施している臨海部企業を知り、体験する取組「川崎臨海部しごとスタイル」に賛同し、インターンシップなどに協力しています。

工場や軽も魅力の一つ

東亜石油は、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、出光興産グループの技術力や社会実装力をもとに、川崎市や川崎臨海部の企業などと連携し、水素や合成燃料などのクリーンでサステナブルなエネルギーの供給体制を構築していきます。

<参考>
東亜石油株式会社HP
https://www.toaoil.co.jp/
川崎臨海部の企業の
一部を紹介!